おすすめの転職先、一般事務

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一般事務と医療事務の違い

女性の転職先で最も一般的なのが、事務職です。しかし、一口に事務職といっても業務内容は会社に異なり、社内文書の作成から経理、労務まで幅広く、漠然としたイメージなのが一般的な印象です。

一般企業と異なり病院などの医療系の職場では、事務職は医療事務として働きます。一般の事務と異なるのは、病院の報酬を素早く正確に計算する能力が求められることです。

病院の診療報酬は点数制となっており、医療行為1点につき10円の点数がつけられます。医療報酬は、その一部を患者さんが支払い、残りを保険組合が支払います。

医療事務では医療報酬の点数と負担割合を計算し、患者さんが支払う医療費、そして保険組合に請求する診療報酬を計算するのが主な仕事です。

医療事務の資格

医療報酬の計算は専門性が高いため、医療事務の資格を取得しておくと、転職で有利です。とはいえ医療事務の資格は非常に数が多く、難易度の高いものから比較的簡単なものまで、さまざまです。

そのなかでも最も信頼性が高いと言われてるのが、「診療報酬請求事務能力認定試験」です。この認定試験は、厚生労働大臣が認めた財団法人 医療保険事務協会が行っています。

試験は医科と歯科に分かれていますが、いずれも難易度が高く、医科試験の合格率は約30%、歯科の合格率は約38%です。しかし、受験資格がないので誰もが受験できるので、医療事務として働くなら、いつかは取得した資格です。

(参考サイト)
http://www.shaho.co.jp/iryojimu/

このほかにも合格者に「メディカルクラーク」の称号が与えられる医療事務技能審査試験や、医療秘書技能検定なども良く知られています。

これらの資格試験は覚えることが多いので、しっかりと試験勉強をする必要があります。専門の学校や通信講座もありますから、予算や時間に余裕がある人は受講するのもおすすめです。

医療事務に求められる能力

医療事務では医療報酬の計算のほかにも、カルテの管理、受付業務も担当します。大きな病院では直接患者さんに接する機会が少ない場合もありますが、一般的には患者さんと接する機会が多いのが医療事務です。

一般企業の事務員の場合は、社外の人と直接接することは少ないのですが、医療事務は通院してくる患者さんと頻繁に接するため、コミュニケーション力が求められます。

医療事務に求められる能力は、正確な計算力に加え、病気やケガなどで不安を抱えている患者さんの気持ちが理解でき温かい人柄です。また、事務職で不可欠なIT機器に苦手意識を持たないことも大切です。

一般業務で欠かせないパソコン操作はもちろんのこと、病院には電子カルテをはじめとするさまざまなIT機器がありますから、操作に慣れるよう努力しましょう。

少子高齢化に伴い、医療ニーズは今後ますます高まります。病院での業務といえば医師や看護師といった治療分野の人たちにスポットが当たりがちですが、縁の下の力持ちである医療事務の人材がなければ病院経営は成り立ちません。

専門知識が生かせる医療事務は、やりがいを感じられるおすすめの転職先です。

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