保健師を題材にした映画特集

映画館

東日本大震災と保健師の活躍を描いたドキュメンタリー映画

日ごろあまり脚光を浴びることのない職業ですが、市民の健康を守るために保健師は常に賢明に働いています。
毎日の業務も大切ですが、何らかの大きな災害が起こったときには、市民の健康を守るために奮闘する必要があります。
その様子を収めたのが、「1000年後の未来へー3.11保健師たちの証言―」という映画です。

これは、2011年3月11日に発生した東日本大震災の際、市民の健康を守るために保健師がどう力を尽くしたかを記したドキュメンタリー映画です。
震災などの災害の後、多くの被災者は精神的にも身体的にもかなり厳しい状況に置かれました。
また、家を失って身を寄せるところがない人たちは、快適とはとても言えない避難所での生活を余儀なくされます。

当然、避難生活の中で体調を崩したり、持病が悪化してしまったりするケースはたくさん出てきます。
そこで、保健師として起こり得る問題を事前に予測したり、被災者たちの様子をチェックして、いかに健康状態を保てるかを考えてケアをしたのです。
こうした働きによって東日本大震災で大きな被害を被った人たちを適切にケアすることができたという活躍を収めるとともに、将来に備えてどんなことができるのかということを問いかけるものとなっています。

一人の保健師の戦時中の活躍とその人生をつづった映画

保健師を題材とした映画の中でも特に感動を誘うのが、「日本の保健婦さん」です。
日本における保健師の始まりとして活躍した一人の保健師を取り上げています。
第二次世界大戦中に、どのように国民のために奮闘して働き続けた様子や、あらぬ疑いをかけて投獄されてしまった状況などをリアルに描いています。

今のようにしっかりとした設備も、整えられた環境もない中、強い精神力と熱意によって人々のために働いてきた様子が感動を与えてくれます。
高齢となってからも、リハビリなどを受けながら保健師として働き続ける様子は、この職業にかける熱い想いを感じられるでしょう。
保健師という仕事を選んでよかったという思いと共に、さらに心をこめて頑張るためのモチベーションを得られる映画と言えます。

保健師映画の始まり

1968年公開の「孤島の太陽」は、保健師映画の始まりとも言える一本です。
地域診療に貢献しようと励む一人の保健師の活躍を描いています。

フィラリアが蔓延していた地域において、医師と協力しながら地域住民がこの病気から身を守れるように必死に奮闘している様子が伝わってきます。
保健師という職業への理解があまりなかった時代において、現代につながる保健師の基礎を作ってくれた女性の活躍に感動させられます。

関連記事