理学療法士になるには

国家資格を取得しよう

理学療法士は国家資格ですから、理学療法士として働くためには国家試験を受験して合格し、国家資格を取得しなければいけません。

理学療法士の国家試験は、誰もが受験できるわけではありません。
国が指定したを理学療法士の養成学校で3年以上の期間勉強し、理学療法士に必要な課程を履修する必要があります。
理学療法士の養成学校は3年制の専門学校や短期大学、4年制の大学などがあります。

養成学校では理学療法士に必要な、知識や技術を学ぶためのカリキュラムが組まれています。
主に一般教養、専門基礎知識、専門知識、臨床実習の4つに分かれており、座学での勉強のほか実技や実際に病院などに出向いての実習など実践的な授業も数多く用意されています。
また、それぞれの養成学校には異なる特色があるので、将来どのような職場で働きたいのか、どんな理学療法士になりたいのかをよく考えて、自分の適性や個性に合った学校を選ぶことも重要です。

理学療法士に向いている人とは?

では、理学療法士に向いている人は、どのような人なのでしょうか。

理学療法士は、患者さんのリハビリテーションを行います。
思うように体を動かせない人の運動機能を回復させるためのアプローチを行いますから、患者さんの体を支えたり、動かしたりしなければいけません。
力仕事になることも多く、体力がなければ務まらない職業といえるでしょう。
女性の理学療法士も多いのですが、男女を問わず、体力勝負であることは覚悟しておきましょう。

また、根気も重要な資質です。
リハビリテーションは、すぐに効果が現れるものではありません。
時間をかけて、少しずつ身体機能を回復させていく必要があります。
なかなか症状が改善しないので、患者さん本人もはがゆい思いや苦しみを抱えています。

体が思うように動かないことは肉体的にはもちろんのこと、精神的にも大きな苦痛です。
しかもリハビリテーションでは、苦しい訓練が長期間続くのです。
患者さんにとっては、非常につらい毎日です。
このような状況において、患者さんの苦しみや辛い気持ちに寄り添い、明るく励ましながら、根気よくリハビリテーションを続けていく忍耐力が求められます。

理学療法士の将来性

理学療法士のニーズは高まっており、今後も安定的な雇用や収入が期待できる職業です。
というのも超高齢化社会に突入し、リハビリテーションが必要なお年寄りが増えているからです。
病院などの医療機関だけでなく高齢者施設など福祉施設をはじめ、さまざまな分野で活躍しています。
今後も、ますます活躍の場は広がっていくでしょう。

特に、政府の方針でもある入院医療から在宅医療へのシフトが進められており、お年寄りの介護については医療・福祉・地域が一体となった地域包括ケアシステムが確立されつつあります。
つまり、在宅で療養されるお年寄りが増えているということです。
このためデイサービスセンターや診療所、訪問看護・訪問介護といった地域密着型のサービス施設でも理学療法士の需要は高まっています。

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